皆さんごきげんよう。IWOLIです。
ボカロ曲で学ぶ音楽理論シリーズ
今回は音楽理論の基礎中の基礎、音の数え方の話をします。
こちらは、既に幾つかの記事で理論を解説してきてふと、
「そもそもの大前提からややこしくて付いて来れない人も居るかな?」と思い、
第一回にて必要になる知識を補足する形で書いていきます。
「ボカロ曲で学ぶ」と銘打ってはいますが、流石に一番基本的な所は基本過ぎて、
ボカロ曲にフォーカスするのは厳しかったのですが…
それでも、今回の内容を理解する事で、第一回以降の内容がかなり理解しやすくなると思います!
音楽理論がややこしい原因についても詳しく解説していきますので、
過去に挫折したという方も、もう一度挑戦してみませんか?
一番ざっくりした単位:オクターブ
まずは一番分かりやすいものから行きましょう!
「オクターブ」とは同じ名前の音だけど高さの違う音です。
こう書くとややこしいですが、試しにドレミを言ってみましょう。
「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド」
ドうでしょう?ドから始まって、ドで終わりました。
音の名前は、こうやってずっとループしています。
なんか曜日みたいですね、丁度7種類あるし。
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
オクターブの名前の由来も、8つ目だからという事らしいです。(Octave)
そして、この音がループして同じ名前になっている音同士の特徴が、
周波数が倍(または1/2)という事です。
確かめてみましょう。
まずは全ての音の基準である、ラの音(A3と言います)を鳴らしてみます。
440Hzと表示されていますね。
では次に、1オクターブ上のラ(A4)を鳴らします。
この通り!880Hzですね!
逆に1オクターブ下のラ(A2)も聴いてみましょう。
見事に220Hzです!
このように、1オクターブとは周波数が丁度倍になる関係なのです。
逆に言うと、周波数が倍または半分になる関係の音(例えばA3からA4)を、
等間隔に分けた物が、鍵盤に並ぶ12種類の音です。
今こう思いましたね?
「ドレミファソラシの7つじゃないの?」って
ここから、この問題について解説していきます!
ここでラを選んだ理由は、楽器のピッチを合わせる基準がラ=440Hzであるためです。
古くから基準として使われてきた音は、ドではなくラだったそうです。
詳しくは省きますが、「ラ」をアルファベットで表記すると「A」、
日本語ではいろはの「イ」になるのもその名残なんだとか。
ちなみにドとかはもっと中途半端な周波数になります。
この音の周波数が倍になる現象は、
ピンと張った弦を同じ張力のまま半分の長さにした時に発生します。
ギターも、真ん中辺りで1オクターブ(12フレット)になりますね。
そしてこれを12個に分けた物が一般的な音程となっています。(12個じゃないのもある、らしい)
細かい事は「平均律」とか「12音階」とかでggってみましょう。きっと泣きを見ます(1敗)
白鍵と黒鍵の並び方の理由:半音・全音
さて、これでオクターブの意味が分かったので
今度はその中を詳しく見ていきましょう。
こちらの鍵盤にドの位置を表しています。
この間に白鍵は、二つ目のドを除けば7つあります。
一方で、黒鍵は5つありますね。
この並び方、変だと思ったことはありませんか?(雨穴さんかな)
そう、白鍵の間に、黒鍵がある場合と無い場合がありますよね。
先ほど、1オクターブを12個に分けると話しましたが、
白鍵:7個 黒鍵:5個
と、奇妙な分け方がされています。
これは何故か…それは、
この並び方の白鍵を使うと、収まりが良く心地よいからです。
試しに聴いてみましょう
まず、すべての音を鳴らす場合
次に、一個飛ばしで等間隔の場合
最後に、白鍵のみの場合
どうでしょうか?最後のが一番しっくりきますよね。
不思議な事ですが、この不規則な並びが
人間にとっては収まりが良く、心地よく聴こえる様です。
そして、この心地よく聴こえる7音の組み合わせを手前に並べ、
それ以外の5音を奥に、色を変えて並べたのが、
ピアノなどに使われる鍵盤ということです!
そして、白鍵の間に黒鍵が挟まっている一つ飛ばし部分(ド→レなど)の事を全音、
挟まっていない部分(ミ→ファなど)、即ち隣同士の関係を半音と言います。
ここでややこしくなるのが、言い換えると
1オクターブを12個に分けた1個分は半音ということです。
つまり、先ほどの動画の一つ目、すべての音を鳴らしたものは、
一つずつ上がっているのに、「半音ずつ上がっている」という言い方をします。
「えっ?」て感じがしませんか?
詳しくは分からないのですが、さしずめ、「ド→レ→ミ」や「ファ→ソ→ラ→シ」と
黒鍵が挟まっていてそこを飛ばすことが多いから、そちらを基本とし、
飛ばさない方を半分としたのかな?と思っています。
正直な所、ここが音楽理論の理解を妨げる最大の原因だと思います…
ここまでをまとめると、
- 1オクターブは12個の半音に分けられる
- その中で丁度いい音の組み合わせを7つ選んだものが、白鍵でありドレミファソラシ
- 間に鍵盤一つを挟む関係を全音、挟まないものを半音という
ということになります。
ややこしいですが、「ミとファの間に黒鍵が無い理由」も理解するついでに
この変な規則も覚えて貰えればと思います。(じゃなきゃ進めない!!)
というより、更にややこしい話が続くので、
一旦ここまでで区切ってこれらを頭に定着させてから、
次の項目に進まれる方が良いかもしれません…
カラオケで曲のキーをずらしたり、Youtubeのカラオケ動画などでキーをずらしたものがありますよね。
あれは「1を半音として」半音ずつずらしています。
+2なら半音二つ分上、-4なら半音四つ分下
ということですね。
そして先ほど説明した通り、1オクターブ上下は同じ音ですので、
+6と-6はオクターブが違うだけで同じ音になります。
カラオケ動画などで、+6はあっても-6が無かったりするのは、
同じ音だから、ということなんです。
ドレミファソラシそのもの:度数
さて、ややこしい話が続きます。
今までは12半音全ての話でしたが、その中から選ばれし7音、
ド レ ミ ファ ソ ラ シ
にも呼び方があります。
それが度数という表記です。(お酒じゃないよ)
そして、これまたややこしいのが、
度数で呼ぶ場合は、基準がドだった場合
ドの事を1度と言います。
そうです、先ほどの全音・半音の話では、あくまで距離を表しており、
基準のドに対して、ド#が1半音上でした。
レなら2半音上ですし、ドなら0半音という事になります。
しかし度数の場合は、基準ドの事を1度と言います。
ややこし過ぎる…
なんでこんなことになっているのかって話です。
これは僕の憶測に過ぎないのですが、
先ほどの12半音の話は、そもそもの1オクターブを分割した音楽理論の基礎の話、
または曲を作り始める際の基準となる音や使う音を、すべての音から決めるための考え方であり、
一方の度数は、実際に使う音が決まった中でどの音を使うか決めるための考え方なので、
それぞれで基準がバラバラになっているのかな?と思っています。
度数の呼び方、数え方に関しては、そこまで複雑でもありません。
1度であるドを基準に、レ・ミ・ファと増えるにしたがって、2度・3度・4度と増えます。
そして1オクターブ上のドが8度となります。
しかし!これだけではドレミファソラシに含まれない黒鍵が表現できません!
そこも含めた呼び方がこちらです!
ほんとややこしいですよね…すみません…(何故謝った)
数字も一致しないし、長短なのか完全・増減なのか、釈然としないことだらけだと思います。
初見で覚えきるのは相当厳しいと思いますので、
「そういう言い方があるんだ~」ぐらいの理解で良いと思います。
今後、メロディやコードの話をしていく際に目にし、使っていくうちにだんだんと分かってくるはずです!
まとめ
今回は以上ですお疲れ様でした!
どういう訳か音楽理論は、一見すると一貫されていない事が多く、
物凄く取っつきにくいのは否めないと思います。
大変だとは思いますが、全部一気に記憶する必要はないですし、
この後に続くボカロ曲での実例を交えた解説を見つつ、
今回の内容を見返して少しずつ理解していっていただければなと思います。
という事で今回はここまで。
次回から遂にボカロ曲の例を交えた音楽理論解説をしていきますよ~!
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