皆さんごきげんよう。IWOLIです。
今日は「耳コピ」と「ベース」についてお話ししようと思います。
主旋律の耳コピが出来るようになった人が、次に目指すと良いとされるパートがベースです。
ですが、同じベースでもその音色や奏法などによっては結構苦戦するパターンもあります。
そこで今回は、そもそもベースの耳コピを始める前に考えたい、「耳コピが簡単なベース」をランキング形式でご紹介します!
まだ目標とする曲を決めていない場合や、もっと簡単な曲で練習したい方は、ぜひ順位の高いベースを使った曲を探してみてください。
Contents
1位:裏打ちベース
まず、僕が最も簡単だと考えているのは、とてもシンプルな裏打ちベースです。
口で言うと「ンベ、ンベ、ンベ、ンベ、」という感じですね。
簡単と言える主な特徴はこんな感じだと思います。
- 常に同じリズムで刻まれる
- 常にルート音を弾き続ける
- キック(バスドラム)の鳴っていないタイミングに鳴る(4つ打ちの場合)
これは結構想像がしやすいのではないでしょうか?
非常に規則的なので低音が聴こえる環境でさえあれば感覚的にもベースラインを追いやすいかと思います。
特にアタックの強いベース音の場合、鳴り始めのインパクトがあるためより分かりやすいです。
こういった裏打ちベースは4つ打ちのエレクトリックな曲に採用されることが多いです。
生楽器と違って機械(シンセサイザー)に大部分の演奏を任せているため、規則的な音を出す方が都合が良いんですね。
また派生系として、裏打ちを8分音符ではなく16分音符の連打にしたものもあります。
アタックを聴けば「ンーベベ ンーベベ」というリズムが聴こえてくると思います。
本来は区別すべきかもしれませんが、耳コピ難易度は大差がないのでこれも1位で良いでしょう。
2位:オクターブベース
さて、2位としたのは裏打ちと似ていますが「オクターブベース」です。
これは裏打ちベースに加えて表拍に1オクターブ低い音が鳴っているパターンです。
口で言うと「ボン↓ベン↑ボン↓ベン↑」という感じになります。
こちらもシンプルで、オクターブで動くだけなので理解はしやすいです。
ユーロビートなどで採用例が多いですね。
主な特徴は以下の通りです。
- 常に同じリズムで刻まれる
- 常にルート音を弾き続ける
- キックと被る事が多い
裏打ちと似た所は多いですが、一つだけ違います。
そう、キック(バスドラム)の存在です。
オクターブベースは常に鳴り続ける構造から、どうしてもキックと同時に鳴らざるを得ません。
ですが、同時に鳴った場合やはり聴き分けは困難になります。
更にはキックが鳴っている間は「他の音を小さくする」処理がされている曲も多いため、なおの事聞き取りにくくなります。
とはいえ、オクターブであろうと裏打ち部分が聞き取れれば大まかなベースラインは解読できるため、あまり悪影響はないことから2位としました。
3位:サブベース
さて、3位とはしましたがこの辺りから難易度が一気に上がる可能性があります。
まずはサブベース。
「補助的なベースがあるの?」と思った方もいるかもしれません。僕は最初そう思いました。
サブ(Sub)とは「下」という意味。
つまり「ベースから更に低い極低音」ということです。
これだけでもいかにも聞き取りにくそうですよね…。
このベースは特にEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)で必須とされるパートです。
主な特徴は以下の通りです。
- キックの間を埋めるように鳴る
- 常にルート音を弾き続ける
- 20Hz~100Hz辺りの極低音(=倍音が少ない)
特に3つ目が難易度を上げていると思います。
20Hzとは人間の可聴域の下限、つまりほとんど聞こえません。
実際には40Hz辺りが多いとは思いますが、それでも環境によっては聞き取りはかなり困難になるでしょう。
唯一の救いは、シンセで作られる電子音楽のベースなので、規則的に鳴るということでしょうか。
3位:エレキベース(フィンガー・ピック奏法)
誤植ではありません。順位の差がつけにくいためタイにしました。
サブベースと同等の難易度だと思うのがこちら、フィンガーやピック奏法でのエレキベースです。割と基礎的な奏法と言えるでしょうか。
これは僕の得意ジャンルもかかわるかもしれませんが、やはり生演奏の方が耳コピはしにくくなるのではないか?というのが持論です。
それも含めた特徴は以下だと思います。
- 演奏者による生演奏のため音程の動きがある
- リズムに加え強弱の変化もある
- 倍音ははっきり
これまでと一気に変わってきましたね。
エレキベースは演奏シーンなどを少し見るだけでも、細かい動きが多く、先ほどまでのシンセベースとは打って変わった難しさが見て取れると思います。
とはいえ、逆に言えばその動きが目立つともいえるので「ベースラインのイメージを掴む」のはサブベースに比べれば楽でしょう。
高い音もしばしば鳴りますからね。
そこが3位でタイとした大きな理由です。
5位:ウッドベース・コントラバス
さて、5位も生演奏が続きます、
ウッドベースまたはコントラバスです。
ようやくアコースティックの登場ですね。
主な特徴は以下です。
- 演奏者による生演奏のため音程の動きがある
- リズムに加え強弱の変化もある
- かなり低い音が出る
- 倍音が大人しめ
間違っている所があるかもしれませんがこんな感じでしょうか…
こちらはエレキベースに比べ、音が低音寄りになる場合により苦労を強いられるかもしれません。
演奏の内容次第でしかないかもしれませんが…
ちなみに、このウッドベースは
- ピチカート
- アルコ
- スラップ
といった奏法がありますが、ピチカートとアルコはこの3位に当てはまると思います。(スラップはムズイよ…)
6位:エレキベース(スラップ)
はい、出ました。
ベースの花形(?)スラップ奏法です。
この辺りになると耳コピはかなり難易度が高くなるのではないでしょうか?
主な理由が以下です。
- 奏法の都合上、音程の動きが激しい
- リズム・強弱だけでなく音色の変化も大きい
- 倍音は多め
スラップは見るからに「弾くのも採るのも難しそう」と思えると思います。
何せ、演奏者の思うグルーヴでベチベチと弾き・叩きながら低音と同時にリズムも刻むわけですから。
低音のメロディラインが頻繁かつ不規則にオクターブを飛びながらで展開されるとなると苦労するのは自明の理です…。恐るべし。
番外編:シンセベースあれこれ
さて、この章は10割おまけです。
さきほどから「シンセベースの方が採りやすい」とは言っていましたが、シンセベースにもいろいろなものがあります。
物によっては取りにくい物もあるので、一応の注意点としていくつかご紹介します。
リースベース
こちらは先ほどまでのシンセベースのようなアタックの強いものではなく、揺らぎながら伸びる流れるようなベースです。
その点ではアルコ奏法のコントラバスに近いでしょうか。
主にドラムンベースなどで用いられ、不規則なキックの間を埋めます。
アタック感が弱いため、少し聴き取り辛いかもしれません。
一方でサブベースより高い音域を担当するため、サブベースよりはいくらか聴き取りやすいでしょう。
ワブルベース・グロウルベース・ニューロベース
最後に紹介するのは異色のベース音です。
乱暴にひとくくりとしましたが、これらは
「安易に耳コピするものではない」
ベース群です。
これらはDubStep・BroStep・NeuroFunkなどで用いられる、奇妙なうねりや叫ぶような音色変化を持ったシンセベースです。
前述のサブベースと同時に鳴らされ、音色のうねりから来るグルーヴで観客を踊らせる音ですね。
その使い方から、音程は一定であることが多いですが、これらの価値がそもそも音色にあるので、耳コピ作業の大部分が音色に偏ってしまいます。
音色の耳コピも出来ると技術の幅は広がりますが、ここは日々最先端を行くアーティストたちが凌ぎを削る戦場でもあるので安易に踏み込まない方が吉でしょう…
まとめ
以上、ベースの種類を8つに分けて、耳コピのしやすさという観点から解説しました。
まとめると、耳コピが楽なベースとは以下のような特徴を持ちます。
- 音程が一定
- リズムが一定
- キックと被らない
また、特徴というほどではないですが、倍音がはっきり聴こえやすいというのもあるでしょう。
もし、「ベースラインのコピーに挑戦してみたけど、全然わからない!」と困った時には、試しにこういった条件を満たすベースラインを持つ曲を探してみてください。
そして、良い曲を見つけた方は以下の記事を参考にしてみてください。
ベースラインを更に耳コピしやすくするための工夫やテクニックを紹介しています!
それではまた、お会いしましょう!
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