J-Core!タノシー!!!!
失礼、発作d。(天丼)
どうも皆さんごきげんよう。IWOLIです。
今回はJ-Coreというものをご紹介します。
HardcoreのいちジャンルであるUK Hardcoreの更にいちジャンルでしかないはずのJ-Core。
それなのに単独で記事にしたのは、J-Coreだけでも様々な派生があって語りつくせないほどややこしいからです。
この記事では、J-Coreの大まかな特徴と、
派生したJ-Coreのサブジャンルをご紹介します!
良く知らない、まだUK Hardcoreの記事を見てない、という方はこちらからご覧ください!
それではいざ!J-Core!
Contents
元々はオタク-Coreだった
まずはJ-Coreのかつての姿から。
「『オタク-Core』ってなんやねん」って感じだと思いますが、
これはそのまんまに、日本のオタクカルチャーを元にしたHardcoreの事を指します。
例えばこんな曲。
4つ打ちしていないのでどちらかというとBreakcoreかJungleっぽいですが。
冒頭から日本語の台詞が聴こえて不思議な感じがしますね。
こういった日本のアニメやゲームの台詞などをサンプリングし作られた曲を、
日本のHardcoreとしてかつて”J-Core”と呼ばれていたようです。
日本っぽいHardcoreの総称
しかしそんなJ-Coreは時代とともに形を変えていきます。
サンプリングするのではなく、
日本らしい可愛げのあるボーカルにオリジナルの旋律を歌ってもらったり、
様々な音色やジャンルを取り込んで変化に富んだ展開を作ったり…。
その結果、J-Coreはかつての様なオタク感マシマシジャンルではなく、
とにかく日本人が好むJ-POP的なキャッチーさを持つHardcoreに進化しました!
こちらが一例のMixです。(UK Hardcore編でも紹介しましたが)
サムネこそオタク感強めですが、台詞のサンプリングというよりも
アニメ・ゲーム・ネット文化から派生した雰囲気が強いですね。
アニソンなどのRemix(所謂ブートレグ)もありますが、
完全にオリジナルの物も沢山あります。
例えば強烈な登場で話題をさらったこちら
UK HardcoreどころかMainstream Hardcoreに近いキックなので異色ともいえますが、
このそこはかとない「日本のオタク感あるオリジナル曲」はまさに現代のJ-Coreです。
この変化により、J-Coreの定義は
日本人的センスで作られた日本人好みのHardcore
という、非常に曖昧で自由度の高いジャンルに変わりました。
派生ジャンル
さておまたせいたしました!J-Coreのサブジャンルだー!!
J-Coreは一般的なHardcoreのサブジャンルから逸脱せずに要素を足すケースもありますが、
独自路線へ派生し、新たなサブジャンル名が与えられるケースも存在します。
今回は僕が知っている中でも「これこそニッポン!」と思われるようなジャンルをご紹介します!
まずはやっぱこれ!!
Arcade Core
Arcadeはそのままアーケードゲームの事です。
アーケードゲームのHardcoreと言えば…?
そう、音ゲーです。
こちらは「音ゲーの為に作られたHardcore」をジャンルとしてひとまとめにしたものです。そのため音ゲーコアとも言われます。
J-Coreほどではないけど包括的なジャンルですね。
Arcade Core全体の共通点を挙げるなら、
- 音ゲー尺(2分前後)で出来ている
- リズムの変化が激しい
- 極端に細かいメロディ、キックの連打、複雑なリズムを含む
などが挙げられると思います。
(当然ながらここからの派生も、他ジャンルを音ゲー仕様にした曲もあります!)
音ゲーコアらしい…と言えるかは微妙ですがこちらを見れば割と察しがつくのではないでしょうか?
…こんな感じで作られるようです。
リードの暴れ方やドラムの激しさなどに特徴がありますね。
kors kさんは他にも山ほど名曲を作られた方なのでぜひggってみてくださいな~(ここの読者さんならもう知ってそうなくらい有名人ですが)
HardRenaissance
キタ!ハドルネキタ!これで勝つる!
こちらは音ゲー界でも大人気、DJ YOSHITAKA氏が提唱したサブジャンルです。
Trancecoreを元に、ピアノ・ストリングスなどを重ね、
壮大さ、哀愁、エモさなどをマシマシにした超絶クーーーールなジャンルです!!
僕が最も得意とするジャンルでもあります(隙自語)
HardRenaissanceと言えばこれを貼るほかないでしょう!!
Evans最強!!!
音ゲー界では伝説と言える存在でしょう!僕が音ゲー曲を好むようになるきっかけでもあります。
超エモいピアノや綺麗なコード進行、
その上で暴れるリードや盛り上がりで乱打されるキックなど、
大人びた雰囲気ながらかなり激しいジャンルです。
その聴きやすさと展開の激しさから非常に音ゲー向きでもあります。
音ゲー用に作られてない物さえ音ゲーコアに聴こえてしまう、そんなジャンルとも言えますね。
詳細はこちらで解説しています。
Gothic Hardcore
こちらはHardRenaissanceより更に壮大さ、オーケストラ感が増しています。
ピアノ・ストリングスに加え、パイプオルガン・クワイア・ブラスなどを重ねた他、
コード進行もクリシェを使うなどしてシンフォニックさを全面に押し出します。
HardRenaissanceの激しさに対しGothic Hardcoreは
押しも押されもしない荘厳さ、大王のような威厳を感じますね。
その恐れ多く触れがたい雰囲気から、音ゲーではHardRenaissanceに勝るとも劣らぬボス曲での採用が非常に多いです。
激しくも壮大!後で紹介するMärchen Hardcoreの要素もありそうですね。
世界観を作るシンフォニックな音とは裏腹に
バチバチエレクトリックなドラム隊やリード、ベースも顕在です。
これが合うんですよ不思議な事に…
Märchen Hardcore
こちらはかなりGothic Hardcoreに近いのですが、
メルヘンとある様に、荘厳さよりも西洋的・中世的な可愛さが含まれる傾向にあります。
こちらはGothicよりもMärchen要素が全面に出た良い例だと思います。
Gothic Hardcoreからオルガン・クワイアといった壮大さを感じさせる音を除き、
チェンバロ・アコーディオンなどの明るさや規模の小さ目な音を使う傾向にあるでしょうか。
また三拍子など、シンプルな四拍子ではないが故の遅く聞こえるテンポも特徴の一つですね。
Classical Hardcoreと呼ぶケースもあります。
FutureCore
ここで一気に雰囲気が変わります!
こちらはベースミュージックであるFutureBassとHardcoreを融合させたものです。
速いBPMにFutureBass由来のハーフビートやJerseyClubのリズムも取り入れることで、
シンプルな四つ打ちにはない癖のあるグルーヴがあります。
また分厚くエモいコードシンセの刻みや、ヴォーカルチョップも頻繁に用いられます。
FutureBass特有のキャッチーさがHardcoreの高速ビートに乗せられ気分は有頂天!
更にこのジャンルの傾向として、FutureBass・Hardcoreに加え
別のジャンルを更に混ぜるごった煮状態にする曲が多い印象です。
例えばこちらなんかが典型的ですかね…
Hype – PSYQUI
0:25辺りからのハーフテンポ、0:48から始まる4つ打ちメインなんだけど変化の多いドロップ辺りはFutureCoreらしいのですが、
パートごとに急にD’n’B化したり、Dubcore・NeuroFunk・UK Garageと
隙あらば目まぐるしく変わるジャンルに飽きる暇もない名曲です。
余りに個性的過ぎるので別の例を。
例と言ってもこちらもかなり変化があります。
0:21からはFutureBassとの融合を感じさせるリズムのドロップですが、
0:42辺りでこちらはほぼTrapと化しています。
また例によって急にD’n’Bへ展開したりとHypeと勝るとも劣らぬ変化です。
もちろんこれらほど変化のない、純粋なFutureBassとHardcoreの融合と呼べる曲もありますが、
今あげた2曲はFutureCoreの定番として挙げられるような曲です。
「典型的なFutureCore」というものが挙げ辛い、個性こそがFutureCore。
ある意味それがFutureCoreなのかもしれない、そう思わされます。
またYUC’eさんのFuture Cαndyの方は、かなり可愛さを強調しているので
ある意味Kawaii FutureCoreという呼び方も出来るかもしれません。
TechCore
別ジャンルとの融合二つ目、TechCoreです。
このTechとはテクノではなく、
”Hitech Fullon”(ハイテックフルオン)というジャンルの略称として使われています。
このジャンルだけでも1本記事が書けちゃうので詳細は割愛…
簡単に言えば、複雑なベース音やコードスタブが次々に畳み掛けてくる
メロディが無いドロップパートも何かギラギラしたこれまた激しいジャンルです。
元のHitech FullonはPsytranceの派生なのでBPM150前後なのですが、
これをBPM170以上のHardcoreの領域まで持ち上げたのがTechCoreです。
スピーディなためHitech Fullonに比べればシンプルな音数の事もありますが、
その分速いためHitech Fullonとは違ったグルーヴがあります。
例にはやはり”アノ”シリーズ1作目から!
lapixさんはHitech FullonもFutureCoreも作るJ-Coreの名手!
FutureCoreのようなキラキラ明るい感じではないですが、
無機質ながらも不思議と耳を惹くキャッチーさを感じられるでしょうか?
こちらを聴いて、DubcoreやBassline Hardcoreと近いものを感じられた方もいると思います。
僕も結構近いものだとは思いますが、Dubcore・Bassline Hardcoreの方がよりシンプルなベースラインを使ってストイックな印象があると思います。
TechCoreはその点、Hitech Fullon由来のコードスタブが入る事もあるほか、
シンプルなベースラインだけでないメロディラインがドロップに入る事もありますね。
RagtimeCore
ここで挙げるべきかは結構迷いましたが…
好きなので推しを語る気持ちで紹介します。(白状)
Ragtimeという言葉を聞き慣れない方も多いと思いますが、
このラグタイムとはなんと19世紀末ごろに流行した、
後にジャズへと変化する音楽ジャンルです。
ピアノを用いた「ズンチャッズンチャッ」という特有のリズムが特徴ですね。
例えば…こちらは皆さん聞いたことがあるのでは!?
The Entertainer – Scott Joplin
この曲、「ジ・エンターテイナー」って言うんですよねー
タイトルよりもフレーズの方が有名かもしれない、凄いことですよね。
そして、こちらとHardcoreがまさかの融合!!!?
ホントこれすき
Ragtime的な裏拍のリズムに加え、カートゥーンを思わせる不思議な効果音、
そこへJ-Core由来のハードなリズム、ベースが加わった異色のJ-Coreです。
こちらの作者、Tsubusare BOZZ氏が提唱したのがこのRagtimeCoreでして、
本人も「自分の妄想ジャンル」とは話されているのですが、
他にはないレトロなパラレルワールドに迷い込んだかのようなステキ空間は特筆すべきかと思うのです!
かなり独自のサウンドかつ複雑で要素の多いジャンルなので流行るには難易度が高いかもしれませんが…流行ってくれぇ…!!
おまけ:あえて挙げなかったArtcore
さて、音ゲーコアの話辺りでこちら、
Artcoreを思い出した方もいらっしゃるかもですが、
今回は挙げませんでした。
このArtcoreはHardcoreの要素もあるとはいえ
基本的にD’n’B(ドラムンベース)の一つと思われるので敢えて外しました。
ややこしいですが色々あって「後ろにCoreがつくD’n’B」となっております。
まとめ
以上、J-Coreについてご紹介しました。
どれも個性豊かかつJ-Coreと言われるだけあって聴きやすいですね。
僕も紹介しながら凄く楽しかったです!
更にJ-CoreはJ-POP同様に新しさを求め変化してきたものだと思うので、
きっとこれからも新たな形へと進化していくことでしょう!
既にある名曲も聴きつつ、
これから作られていく曲たちの事を想像するととても楽しみですね!
では今回はこのあたりで。また次回お会いしましょう~!
コメントを残す