初心セサイザー | Synth1で音作り編① 無料ソフトシンセSynth1の使い方-基礎

皆さんごきげんよう。IWOLIです。

今回は無料シンセとして長く愛されている、

Synth1の基本的な使い方を解説します。

実は日本で作られたというこちらのシンセ、

「聞いたことはあるけど導入してない…」

「持ってるけどプリセットしか使えない!」

そんな方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方のために、今回からSynth1の基本構造や、

音を自在に鳴らす方法、注意点などを何度かに分けて解説します!

今回紹介するSynth1も標準的なシンセとはいえるのですが、

過去の「シンセの基礎」について解説した記事では、

”Vital”を用い、様々な基本について解説しています。

後述しますが、視覚的にはSynth1より

Vitalの方がとても分かりやすいと思いますので、

以下の記事からご参照ください。

初心者のためのシンセサイザー基礎編② | シンセの構造

Synth1の基礎情報

まずは基礎編として、

そもそもSynth1とはどんなシンセなのか知っておきましょう。

「アナログモデリング」という分類

まずSynth1というシンセは「アナログモデリング

または「アナログ系」という種類に分類されます。

これは昔からある方式で、ざっくり言うと

電圧の制御などによって機械的に音を合成するタイプです。

それ以外の「デジタル系」というのは、

プログラム的に合成するタイプです。

「何が違うんだ?」と思ってしまいそうですが、

例えば、Vitalのようなウェーブテーブルソフトシンセの他、

FMシンセと呼ばれるものも、デジタルに属します。

乱暴な言い方ですが、

  • アナログ:シンプルな加工法
  • デジタル:複雑な加工法

とでも言いましょうか。

Synth1は特にアナログシンセの”NordLead”というハードシンセを再現したものらしいです。

補足:偉大なりアナログ

一見大したことないと思うかもしれませんがアナログシンセの魅力は計り知れないものがあります。

デジタルにはない不規則な揺らぎ変化のお陰で、

デジタルやソフト上では再現しきれない太さ美しさがあるのです。

Synth1の外見と魅力

次にSynth1の外見魅力を見ていきましょう。

立ち上げるとSynth1はこのような画面になっていると思います。

つまみが多くて目が回るという声も聞こえてきそうですが…

とはいえ、すべての機能が1画面に収まっているので

結構コンパクトな印象があります。

また、構造が比較的単純なことに加え、

必要な機能は揃っていながら動作が軽い部類に入ります。

一方で欠点として、近年のシンセはユーザーインターフェースも工夫されていて、

視覚的に理解しやすいものも少なくないのですが、

Synth1は昔ながらのアナログシンセを再現しているのもあり、

最新のものに比べると分かりにくさは否めないでしょうか。

シンセそのものの解説で採用しなかった理由でもあります。

そして肝心の音色ですが、

無料のシンセでありながらかなり芯があって

楽曲中でもとても使いやすい良い音が鳴ります。

更に人気のあるフリーシンセとあって、

様々なユーザーがプリセットを公開しているため、

それを拾ってきて使う事でも色んな表現に活かせるというのも魅力ですね。

ですが!今回は音作りがテーマですので、

プリセットを探して導入せずとも、

ある程度自由に音色が作れるようになる知識をお教えしますよ!

Synth1の構造

こちらの章ではSynth1の構造・各部の役割を見ていきます。

ここを押さえるだけでもかなりとっつきやすくなりますよ!

オシレーター

まずはこれがないと音が鳴らない!

鳴らす音の波形を決め、発信する「オシレーター」(OSC)です。

シンセの多くと同様、Synth1でもこれは左上に配置されています。

青で囲った部分ですね。(てか上に書いてあるし)

「1」「2」とある通り、基本は2つのOSCと言えますが、

右にある「sub」というのは「低音を担当するOSC」です。

なので合わせて、3つ(あるいは2.5個?)のOSCともいえますね。

ここでは波形を選ぶ以外に、ピッチやデチューン、

FM、RMなど、波形自体に関する加工ができます。

アンプリファイヤー

次はアンプリファイヤーを見ていきます。

Synth1ではOSCの右です。

さてここで、Vitalから見てきた方には馴染みのないものが来ました。

アンプリファイヤーとはなんぞや?」

ギターとかの「アンプ」なら聞いたことがあるでしょうか。

あれはエレキギターの音を増幅(アンプリファイ)させる装置です。

つまり「OSCの波形増幅させて聴こえる音にする装置」が、

アンプリファイヤー(AMP)です。

正確に言えば「アンプエンベロープ」の方が正しいでしょうか。

ツマミの下に「 A D S R 」の表示がありますが、

即ちADSRの値に基づいて音量を変化させるパートです。

エンベロープに関する解説は、Vitalの方で過去にしていますので、

そちらをご覧ください。

初心者のためのシンセサイザー基礎編③ | モジュレーターの基本

VitalではこのAMP部分がありませんでした。

これはVitalがENVを、AMPだけでなく様々な物に宛てる事を前提としているからと言えるでしょう。

  • Synth1:AMPはあくまで増幅器
  • Vital:AMPになっているENV 1を、フィルターなどにも使える

フィルター

お次はフィルターセクションを見てみましょう。

AMPのすぐ下がフィルターです。

AMP同様にADSRがあるせいで混同してしまいそうですが、

AMPは「音量の増減」だったのに対し、

フィルターでは「カットオフ周波数の上下」を制御します。

それ以外にも色々弄れますが詳細は別記事で!

LFO

こちらもシンセの基本パーツですね、LFOです。

Synth1ではOSCの下に配置されています。

先ほどのADSR(ENV)とは違い、

周期的に対象パラメーターを変化させます。

Synth1のLFOは2つ、そして動かせる対象も多くはないですが、

基本に則っているので初心者にとっては逆にとっつきやすいとも思います。

自由過ぎても、困るでしょう?

アルペジエイター

さて、ここでVitalにはなかった機能、アルペジエイターです。

LFOの右の部分です。

アルペジオとは、「和音(複数の異なる音)を順番、バラバラに鳴らす奏法」のこと。

即ち、入力した音を指定した速さ動き連打させる機能です。

和音をアルペジオに出来る他、

一つの音(ドだけなど)をピコピコとオクターブを変えて鳴らすこともできます。

(この場合はシーケンスという方が正しいですが)

Vitalにも似た機能は無くもないですが、ちょっと特殊だったり同じ動きは出来なかったりします。

エフェクト

少し大雑把ですが、エフェクト部分を纏めて紹介します。

右上にあるのは全部エフェクトと言って…良いですよね?

(Effectと書いてあるのは一番上だけですが…)

ここは左側で作った音に対し、追加で効果を加えるものです。

掛けるものや程度で結構面白い変化が出来たりしますよ!

ボイス

お次はボイスです。

右下の部分がボイスセクションです。

同時発音数レガートの設定など、発音の仕方に関わる部分です。

Vitalではオシレーター部分で調整できた物も

Synth1ではここにあったりしてややこしいですが…しゃーなしですね。

モジュレーションホイール

ここはちょっと特殊、というかMIDI鍵盤無しではほぼ触らないかもですね。

左下、LFOの下の細長い部分ですね。

MIDI鍵盤などの左によく備わっている、くるくる回せる部分で、

ピッチなどリアルタイムに変えたい時に使えます。

プリセット選択

最後は一番下、プリセット選択の部分です。

一番下のコレ、何なら一番目立っているまでありますね。

音色を読み込み、保存が出来る、みんなが一番初めに触るであろう部分です。それだけ。

左に「volツマミ」がありますが、まあ説明不要でしょう。

ボリュームです。

まとめ

既に結構なボリュームになってしまったので、今回はここまで。

お疲れ様でしたー!

一見ツマミやボタンだらけで分かりにくくても、

一つ一つ整理して調べれば結構分かりやすくなりませんか?

今回の記事でそれを感じていただければ嬉しいです。

是非、過去のVitalでの記事などと照らし合わせてみてみてください。

触ってみると、意外と自在に音が作れるかもしれませんよ?

それでは、オヤカマッサン~

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