皆さんごきげんよう。IWOLIです。
今回はSynth1の“LFO”セクションについて解説します。
一見複雑に見えますが使える機能は意外とシンプルなので、
この記事で是非扱いを覚えていってくださいね!
Contents
LFOの基礎:LFOを有効化する
まずはとにかくLFOを起動し、その揺らぎを確かめましょう。
いつものようにLFOの”1”と書かれた部分をクリックして起動します。
…何も変わりません。
これは、LFOによる変化量がゼロのままだからです。
変化量、即ちアマウント量ですね!
では”amt”ツマミでアマウント量を上げてみましょう。
「ウヨンウヨン」とピッチがぐにゃぐにゃ変化しました!
つまり、LFO1は初期状態で、OSCのピッチを動かす設定になっているという事です。

この水色枠で囲った部分が、LFOのアサイン先です。
Synth1ではここを切り替える事により、様々なパラメーターをLFOで動かします。
次はそれを一つずつ確認していきましょう!
LFOの行先、”dst”
Synth1のLFOの行先は、赤いランプや行先の名前部分、
または”dst”と書かれたボタンをクリックする事で切り替えられます。

”dst”は恐らく”destination”、「行き先」の略でしょう。
他のシンセでもしばしば用いられる表現です。
osc2
まず一つ目には”osc2”という項目がありますが、
これはちょっと特殊です。
先ほどに似てピッチを動かすdstなのですが、
osc1,2と違ってosc2のピッチのみが変化します。
osc1は動かさず、芯とうねりを両立させる時などに有効でしょう。
osc1,2
こちらはさっきも試しましたね。
osc1と2のピッチを同時に動かせます。
基本的に、複数の音がずれたピッチで鳴ると変な響きになってしまうので、
多くの場合はこちらを使うのが良いと思われます。
osc1,2とosc2の比較
filter
”filter”ではフィルターのカットオフ周波数を上に動かします。
そのため当然ながら、先にフィルターのカットオフが下がる様に設定しておく必要があります。
フィルターエンベロープの解説でやった事が周期的に再現できます。
amp
”amp”ではそのまま、音量を変化させます。
フィルターとは逆に音量を下げる方向に揺らぐため、
動画の様にサステインが低い状態では揺らぎの効果がほぼなくなってしまうのには一応注意です。
p/w
こちらはOSCの解説で紹介した、Pulth WidthをLFOで揺らします。
そのため、波形が矩形波の時のみ効果があります。
FM
これも名の通り、FM(正確にはPhase Modulation)の量を変化させます。
やはりFMは、倍音の少ないサイン波などが向いていますね。
pan
”pan”ではパンニング、即ち左右の位置を動かします。
モノラルで聴いている方には変化がほぼ分からないとは思いますが、
ヘッドホン・イヤホンなどでステレオで聴くとかなり分かりやすいでしょう。
左右にウワンウワンされてかなり気になりますねw
LFOのカーブを変える
次はLFOの番号と”dst”の間にある三角マーク、

こちらを変えられます。
このマークは現在のLFOの動き方、「LFOカーブ形状」を表しています。
音を鳴らしながら色々変えてみましょう。
大抵は書かれたとおりに、
- SawDown:下がっていくノコギリ波
- Triangle:三角波
- SinWave:サイン波
- SquareWave:矩形波
までは分かりやすいと思います。

残りの二つはそれぞれ以下のようになっています。
- Step&Hold:ランダムに、急激に変化する
- Random:ランダムに、滑らかに変化する
これらは扱いは少し難しくなりますが、上手く使えばとても面白い音が生み出せます!
LFOのスピードを変える
さて、これまでは一定のスピードで紹介してきましたが、
もちろんこの周期も変えられます。
周期を変えるのがamtツマミの左にある”spd”です。
”spd”ツマミの効果
鳴らしながら変えてみましょう。
かなりの振れ幅で変えられますね!
”tempo”ボタンを押してみる
もう一つ重要なのが”tempo”ボタンです。
これはLFOの周期を曲のテンポに同期させ、
4分音符や8分音符などで動かせるようにするボタンです。
試しにこのボタンを点け、BPMも120から変えてみましょう。
このように、ツマミの値が音符の長さになるだけでなく、
BPMを上げればそれに合わせてLFO周期も早くなるようになります。
例えばSuperSawの音量を「ババババッ」とスタットさせたい時などに、
周期を16分音符に設定するなどの使い方が考えられますね。
”key”ボタンでLFOのスタートを固定する
最後は地味ながら意外と使える機能、
”key”ボタンです。
こちらはオンにすると、LFOの波が必ず
波マークの左端から始まるようになります。
VitalのLFOカーブで言うここですね。

まーたVitalの話してて恐縮ですが…
”key”ボタンがオフの場合、
直前に鳴らした時の位置から続ける形でLFOが動くため、
鳴らし方によっては開始位置が毎回ズレます。
分かりやすくなるSawDownで聴き比べてみましょう。
どうでしょう?
”key”がオンだと、「デュウウウン↓」と毎回同じ音で、
鳴らした直後が一番高い音で、そこから下がる様に鳴りましたが、
オフになっていると、鳴らすたびに最初のピッチやピッチの下がり方が変わりましたね。
ここも、一定にしたいのかランダムにしたいのか、
ケースバイケースで選んでいきましょう。
まとめ
以上がSynth1のLFOの機能でした。
お疲れ様でした!
今回はLFO1のみを使いましたが、LFO2も同じ仕様ですので、
Synth1は同じ操作方法で2種類の周期的な動きを持たせることが出来るという事ですね。
LFOは例えばビブラートやスタット、ちょっとした揺らぎなど、
様々な表現で有効に使えると思いますので、
是非皆さんも沢山LFOで遊んでみてくださいね!
それでは、オヤカマッサン!
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