皆さんごきげんよう。IWOLIです。
今回はSynth1の”Arpeggiator”セクションを解説します。
一見良く分からなさそうに見えて実はとてもシンプルかつ、
実用性もとてもある機能が”Arpeggiator”です。
個人的なお気に入りでもあるので気合入ってます!w
是非使いこなしてみてください!
Contents
そもそもArpeggiatorって?
まずはそもそものArpeggiator、
「アルペジエイター」というものの概要を説明します。
アルペジエイターは名の通り、「アルペジオを弾く」装置です。
アルペジオとは和訳すると分散和音、
つまり「ド・ミ・ソ」などのコードを、1音ずつバラバラに引く奏法のことです。
分かりやすいのはギターでしょうか。
ギターではよく、複数ある弦を一つずつ鳴らして、
「ジャラララ~ン」という鳴らし方をしますよね。
あれがアルペジオの一つです。
またピアノでも、コードの構成音を一つずつ順番に鳴らせばアルペジオです。
また、例えばTranceなどのジャンルで聴く様な・・・
こんな音もアルペジオですね。加工した割に雑な作りですが
Arpeggiatorとは、こういった細かくてちょっとめんどい音を自動生成してくれる機能です。
このように、和音を打ち込むだけでさっきと同じようなアルペジオを生み出してくれます。
補遺:和音じゃないアルペジオ
先ほど述べた通り、本来「アルペジオ」と呼ぶものは、
バラバラの音を組み合わせれば和音となる演奏であるべきですが、
特に電子音楽の世界を中心に、
例え和音でなくても、小刻みに鳴る電子音
でしかないものを「アルペジオ」と言ったり、
そのような音を生成するものを「アルペジエイター」と呼んだりする傾向が見受けられます。
例えばこんな、オクターブが違うだけの音とかですね。
「ユニゾン」であって「コード」ではないはずなのですが、
こういう音色を、例えば”Arp”などとして分類するケースが少なくなかったりします。
またこれ以降の解説でも、わかりやすいように
ユニゾンのみで鳴らしながら説明していきます。
正確に記述するなら「シーケンス」、
英語では”sequence”、や”seq”などと表記するのが正しいと思われます。
その書き方をしているケースもあります。
Arpeggiatorを有効化!
何はともあれ早速”Arpeggiator”のボタンを押して、
アルペジエイターを起動しましょう!
見たまんま、”ON”を押せば有効化します。

「プップップップッ」と小刻みに鳴る様になりました。
これだけじゃ「なんじゃこれ」って感じですが、
ここからがアルペジエイターの本領発揮です!
二つのボタンで動きを変える
”ON”ボタンの右にあるボタン(または下に並ぶ文字やランプ)は、
Arpeggiatorによる音の動き方を決められます。
type

”type”ボタンでは上下に動くピッチの、
「方向」や「法則性」を決めます。
- updown:上下に行ったり来たり
- up:上がりっぱなし(上がりきると一番下へ)
- down:下がりっぱなし(下がり切ると一番上へ)
- random:ランダム
それぞれ名の通りではありますが、
これらは次の”range”が”1oct”のままだと何も変わりません。
という事で、”range”を変えてやりましょう。
range
この”range”は、下に”oct”、即ちオクターブが並んでいる通り、
Arpeggiatorで音が動く範囲を決めます。
ここは読んで字のごとく、書いてあるオクターブまで広がるのですが、
全て弾いたキーの上に広がっていきます。
”type”も合わせて聴き比べてみましょう。
”range”を広げるごとに、含まれる音が高くなっていきましたね。
また、”type”を変えると、上下にジグザグに動いたり、
上がりっぱなしや下がりっぱなしなど、動きが変わったのが分かると思います。
ツマミでリズムを変える
今度は右側にあるツマミで、リズム感を変えてみましょう。
beat
”beat”ツマミでは音の刻むスピードを変えられます。

初期では「8」になっており、8分音符刻みで音が鳴ります。
このように変化させられます。
実際には16分音符などで小刻みにすることが多いかなと思います。
gate
お次の”gate”、こちらは音の一粒ずつが、
”beat”で決めた長さのうちどれだけの割合で鳴っているか
を決めるツマミです。
こう書くと分かりにくいですが、聴き比べると分かりやすいです。
分かりやすいように”beat”を8分音符にしています。
”gate”を上げると音の鳴っている時間が伸びて、
MAXにすると常に鳴っている状態になりました。
一方で下げると、鳴っている時間は短くなっていき、
0にすると無音になってしまいました。
ここは曲の狙いに合わせて、キレを良くしたいなら小さ目、
しっかり鳴らしたいなら大きめにするとよいでしょう。
まとめ
今回はあっさりめでしたが以上となります。
お疲れ様でした!
機能自体がそこまで多くも複雑でも無い割に変化がわかりやすく、
かなり楽しいパートだったかな?と思います。
個人的に特にこれの”random”を使った複雑なアルペジオやシーケンスはとても気に入っています。
さりげなく鳴らすことで物足りない楽曲を一気に華やかに還る事も出来ますので活用してみましょう!
それではオヤカマッサン~。
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