皆さんごきげんよう。IWOLIです。
今回はSynth1の右端のうち、
前回解説しなかった”Voice”について解説します。
エフェクトに含めなかったのは、ここがエフェクターではないからです。
むしろOSCに次ぐくらいに音色に影響する可能性もあるので、
今回もぜひ見ていってくださいね！
Contents
”Voice”セクションとは
”Voice”「ボイス」セクション、ここは既にある音の加工ではなく、
発音の仕方や、発音数を決める場所です。
Vital、Serum、Massiveの三つに至っては共通で、
Synth1同様右下辺りになっています。
ともあれ一つずつ解説していきます。
poly/mono/legato
ここは複数の鍵盤を押した時の音の鳴り方を決めます。
それぞれちょっとずつ鳴り方が違いましたね。
”poly”
まず”poly”「ポリフォニック」では音が複数そのまま鳴ります。
ピアノのような感じなので特に違和感はないでしょう。
コードを鳴らす時はこれに設定する必要があります。
”mono”
”mono”「モノフォニック」では音が後に鳴らした1音しか鳴りません。
かつてのシンセはこれが一般的だったとかなんとか？
ともかくこれは1音のみを発音するリードやベースに向いています。
後述するピッチのうねりを与える際にはほぼ必須になります。
”legato”
”legato”「レガート」はモノフォニックの状態に加え、
どれかの鍵盤を鳴らしたまま、別の鍵盤を鳴らした時、
AmpやFilterのADSRがスルーされます。
こう聞くとややこしいですがこちらをご覧ください。
さっきの動画に加え、Filterの動きも加えた物です。
”mono”では、鍵盤を押しっぱなしのままでも、
別の鍵盤を押すとまたFilterの動きがありますが、
”legato”では鍵盤が押しっぱなしの時は、
別の鍵盤を押してもFilterが閉じたままなのが分かりますか？
かなり微妙な差なのですが、
例えば音の鳴り終わりでさりげなくうねらせたい時は”legato”、
メロディをはっきり聴かせつつうねらせたい時は”mono”と言った感じでしょうか。
実際に使ってみると「こっちじゃないとダメ！」という事が出てきますので、頭の片隅に入れておきましょう。
”portamento”部分
二つ目の”portamento”「ポルタメント」、
これは先ほどの3つのモードのうち、
「モノ」「レガート」の時に真価を発揮します。
ポルタメントとは複数の音の間を滑らかに繋ぐというもの。
グライドとも言いますね。Vitalでは”GLIDE”と表示されます。
これはシンセリードなどではド定番の技術です！
モノモードにして試してみましょう。
このように、音が「ウィイイイイイ↑」と、
徐々に上がる様にできます。
余り遅すぎると音痴なだけになるので適度な長さにしましょう！
”auto”ボタン
右にある”auto”ボタンは、このポルタメントの効果を、
常に効かせるか否か選ぶボタンです。
OFFになっている今は、
常にポルタメントで滑らかに鳴るのですが、
これをONにすると、
いずれかの鍵盤を押しっぱなしにしている状態でのみ効果出るようになります。
Synth1の左にある鍵盤に注目！
ONにすると、鍵盤を離した時はポルタメントしていませんね。
逆の方が分かりやすい気がするんですが…何でなんでしょうね（）
同時発音数
次は同時発音数を見ていきます。
”poly”とかがある右側ですね。
これは名前の通り、シンセが同時に発せる音の数を決めます。
必然的に、左側の3つのうち”poly”を選んでいる時のみ効果があります。
このように、ボイス数が1なら鍵盤を2つ以上押しても、
音は1つしか鳴らず、
ボイス数が2なら鍵盤を2つ以上押しても、
音は後に鳴らした2つしか鳴りません。
”poly”モードでコードを弾きたい場合は、
基本的にこの数字は16や32と、大きめにすると良いでしょう。
後述する”unison”にも関わってきますのでね！
”unison”
さてその”unison”です。
これは同じ音を沢山重ねて音に厚みを出す機能です。
Vitalでの音作りでも使いましたね。
こちらはSaw波の方が分かりやすいでしょう。
”unison”ボタンを押すと有効化、
数字の所をドラッグ、または横のボタンの上下でボイス数を変えます。
このように音色が変わりますね。
注意すべきなのが、この”unison”で増えた音も、
先ほどの同時発音数の制約を受けます。
なので動画の様に、”unison”を8など大きめにしたい場合は、
同時発音数も8以上にする必要があります。
必然的に”unison”が8の場合、鍵盤は4つ分までしか鳴らない、ということになりますね。
”det”ツマミ
お次は”det”ツマミです。
OSCにもあった「デチューン」ですね。
この”Voice”セクションでデチューンする事でも、
OSCでデチューンするのとはまた違った音を作ることができます。
どちらかというと”Voice”でデチューンした方が、
揺らぎ感が出るでしょうか？
”phase”ツマミ
まーた見覚えのあるツマミがやってきました…。
ここでの”phase”「フェーズ」はやはり
”Voice”によって増やされた方の音についてのツマミです。
このツマミはOSCの方の”phase”が1以上で点灯している時のみ機能します。
位相（フェーズ）が変わる事により、少しずつ音色が変わりますね。
”det”を上げてピッチをばらけさせている場合、
こちらも動かして位相もばらけさせた方が綺麗に仕上がる事があります。
一方で動画の様に、敢えて位相を揃えることで、
「バツン！」という強いアタックを出すのも間違いではありません。
こういうのに正解は無いので「こんな音が欲しい！」に合った音色を探っていきましょう！
”sprd”
”sprd”「スプレッド」は音の左右の広がりを決めます。
これまでのデチューン程大きな変化はありませんが、
これを広げることで周囲に響き渡るような音に変えることもできます。
例によってステレオ環境でお聴きくださいね（また言うのが遅い）
”sprd”を振り切ると、若干左右から聴こえてきます。
（マイナスとプラスでの差は…良く分かりません。どちらから先に揺らすか、とかかな？と思っています）
逆にゼロに近づけると真ん中から聴こえるため、
タイトで芯のある音にできますね。
”pitch”
最後のツマミ、”pitch”「ピッチ」ですが、
これはOSC2の物と同様、あまり使わないかなと思います。
このように”unison”で増えた音のピッチが半音ずつ変わります。
当然音痴になってしまうので使用頻度が少ないです。
強いてあげるなら、数値を
「12・24・－12・－24」にしてオクターブでユニゾンさせるか、
「7」などにすることでパワーコードを作るくらいでしょうか…
ただそんなのは別のトラックでやってしまえばいい話なので、
あまりこのセクションで設定する事ではないかな…というのが僕の感想です。
まとめ
以上、これでSynth1の機能ほぼ全てを解説し終えました！
本当にお疲れ様でした！！
”Wheel / MIDI”は…僕がMIDI鍵盤が無いのでご容赦ください…
全9回、長い様で短かったですが、
これらの機能を様々な発想にてあの手この手する事で、
シンセを知るまでは想像もできなかった色んな音が生み出せます！
これからもガンガンシンセを使って、
色んなサウンドをジャンジャン生み出していきましょう！
それではオヤカマッサン！
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